テレコム社会科学賞 入賞
土屋大洋 様(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター助教授・主任研究員)
論文タイトル「ネット・ポリティックス−9.11以降の世界の情報戦略−」
栄誉ある賞をいただけてとてもうれしく思っています。テレコム社会科学賞は知人が何人か過去に受賞しており、いつかは応募してみたいと思っていましたが、まだ先のことと思っていました。しかし、本書を刊行した後に同僚から薦められ、思い切って応募することにしました。受賞後は、さまざまな方に声をかけていただき、多くの研究者がこの賞に注目していることが分かりました。
私が研究している分野は、国際関係論と情報社会論が重なるところで、既存の学問体系の中には収まりにくいところがあります。こうした賞をいただくことで、そうした新しい分野への認知が高まることにつながるのではないかと期待しています。
それを敷衍して言えば、情報通信の問題は地域社会から国際社会までさまざまな分野に影響を及ぼしてきているわけですから、社会科学の多様な領域と情報通信の問題をつなぐ存在としてテレコム社会科学賞の存在価値はとても大きいと思います。今後もそうした分野を志す研究者の一つの目標として位置づけられていくものと思っています。
テレコム社会科学賞 奨励賞
佐々木美加 様(常磐大学 人間科学部 専任講師)
論文タイトル:「Computer-Mediated Communicationの対決性に関する社会心理学的研究」
第19回「テレコム社会科学賞 奨励賞」を頂きまことに光栄に存じます。受賞の対象となった著作は、もとはと言えばTAFの研究奨励金によって行われたものでした。わたくしはCMC−つまり、e-mail、ホームページ、チャットなどのコンピュータを媒介した相互作用−の対決性を実験的に検討してきました。実際に被験者の方にチャットや電話やTV電話で会話をしていただき、どのような場合に対決的になったり協調的になったりするのかを調べました。被験者の方には約40分くらい、実験の説明を受け、会話をしていただいたので、とてもご負担をおかけしました。被験者の皆様へのお礼は、何を隠そうTAFに頂いた助成金から支払わせていただきました。本当に有難うございました。それらの実験をもとにまとめた学位論文に賞を頂いたことは二重の喜びです。
電気通信を通して人間のコミュニケーションがどうなるのか、という問題はとても重要な問題だと思います。しかしながら、社会科学系には研究助成金を出してくれるところは少ないのが現状です。TAFの研究助成に出会わなければわたしの今の研究ももしかしたら研究者としての地位もなかったかもしれません。本当にわたしにとっては、TAFさまさまでして、決して足を向けては眠れません。
また、当該の学位論文に手を加えたものが、科学研究費助成金を受けて「協調か対決かコンピューターコミュニケーションの社会心理学」と題して出版する運びとなりました。更に追加の研究にも科学研究費補助金の内定を受けました。これもTAFのおかげです。今までお力添えいただいた研究をさらに発展させ、社会に役立つものに育てて生きたいと思っています。
テレコム社会科学学生賞 入賞
小川美香子 様
論文タイトル「黙って読んでいる人達(ROM)の情報伝播、購買への影響」
このたびは、受賞の栄誉に与り大変嬉しく存じております。応募のきっかけは、同じ研究室の仲間や、修士論文の指導教官に応募を薦められたことでした。私が目標としている研究室の先輩が、テレコム社会科学学生賞を過去に受賞しており、よもや自分が、と思っておりましたので、受賞の知らせには正直驚きました。
受賞は、社会人から大学院に戻り、現在博士課程に籍を置いている私にとって何よりの励みとなっております。また、私の研究は化粧品の評価サイト「@cosme(アットコスメ)」を運営している株式会社アイスタイルの皆さんをはじめとして、多くの方々と協働し議論を尽くした結果です。そうした意味でも、評価していただけたことを大変光栄に思います。
情報社会が進展していくにあたり、人と技術、社会と技術をつなぐ社会科学の研究が今後ますます求められることになります。研究テーマは身近なところに沢山あります。私も、ネットワークコミュニティの構成メンバーに対して抱いた、シンプルな疑問が研究の契機になりました。今後も、ネットワークを活用する人々に焦点をあてた研究を続けていく所存です。テレコム社会科学学生賞が、今後も多くの若手研究者の励みとなりますことを祈念しております。
テレコム社会科学学生賞 入賞
駒走聡昭 様
論文タイトル:「オンライン店舗の信頼度規定要因と電子メールのメディア交互作用に関する実証分析」
この度は入賞論文に選出いただきましてありがとうございます。
テレコム社会科学学生賞については、同大学院の修了生が入賞しているのを知り、応募させていただきました。テレコム社会科学という分野は商用インターネットが普及した現代において、その重要性がさらに高まっていると思います。今後も多くの好論文が投稿されることを期待しております。