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第22回「テレコムシステム技術賞」
[1]FDTD Computation of Temperature Rise in the Human Head for Portable Telephones ([1]IEEE Transactions on Microwave TheoryVol.47, no.8, Aug. 1999.)
携帯電話から発射される電磁波による人体頭部の温度上昇についての定量的な評価が十分になされていなかったために、国や地域によって異なる電波防護指針が策定されていた。本論文では、人体に吸収される電力量を有限体積で平均化した値と頭部内の温度上昇の関係に相関があることを見出して、世界的な標準化の動向を決定付けたことが高く評価される。 「精度保証付き数値計算」 (コロナ社2000年1月5日)
本書は連立1次方程式、固有値・特異値計算、線形計画法、関数の補間と数値積分、関数方程式の広範囲の計算対象において、著者により提案された一連の実用的な精度保証付き数値計算法を、精度保証の過程を詳述しながら、初学者にも理解できるように解説した良書である。 「Burst-Cluster Transmission: Service Differentiation Mechanism for Immediate Reservation in Optical Burst Switching Networks」 (IEEE Communications Magazine 2006年5月)
WDM光ネットワークでは光バースト交換を用いると効率が良く、プロトコルとしてリソース予約機能のあるImmediate Reservationプロトコルが検討されている。ここでは、品質クラスの異なる複数のバーストをつなげてクラスタにして、下の品質クラスのバーストから順に送ることにより上のクラスのバーストの予約可能性を高め、品質の差別化を行う斬新な方式を提案しており、高く評価できる。 「The ATR Multilingual Speech-to-speech Translation System」 (IEEE Signal Processing Society Transaction on Audio, Speech,and Language Processing)
大規模コーパスに基づいて、日ー英ー中という多言語間の音声翻訳システムを、日常旅行会話という広い領域を対象として実現したもので、長年にわたるATRチームの成果である。音声認識・言語翻訳・音声合成という要素技術にATRで開発した多くの独自手法を導入して構築している。大規模な評価を行った結果、日常生活ニーズを充足するレベルの品質の翻訳を実現しており、完成度が高く、現時点で得られる最高レベルのシステムを実現した。 [1] "A First Order Phase Transition Resulting from Finite Inertia in Coupled Oscillator Systems "' ([1] Physical Review Letters, vol. 78, no. 11, Mar. 1997.)
本論文は、通信分野のみならず、種々の分野に広く見られる同期現象を理論的に考察したものであり、基礎的メカニズムを明らかにしたことに高い価値がある。 「ISO/IEC MPEG-4 Audio Lossless Coding (ALS)におけるIEEE754浮動小数点信号の可逆符号化」 (電子情報通信学会論文誌VOL.J89-B No.2, 2006年2月)
本論文は浮動少数点形式で表現された信号の圧縮符号化の新しいアルゴリズムを提案し、実装したものである。浮動少数点信号系列を整数系列と誤差系列に分け、両者の関係を利用して圧縮することで、従来方式に比べて高い圧縮率を得ることが可能となり有効性の高い方式を実現して、ISO/OECの符号化方式に採用された。このことは国際標準化技術に貢献した。 「レイリーフェージングで環境における広帯域信号のレベル変動に関する理論解析」 (電子情報通信学会論文誌 Vol.J88-B NO.9)
本論文は、広帯域無線伝搬路におけるレイリーフェージングの瞬時レベル変動の理論的解析法を提案している。広帯域信号についての瞬時レベル変動については、従来は理論的考察がなく、計算機シミュレーションに頼っていた。本論文は伝送信号の周波数スペクトルを微小周波数区間に分割することによって得られる相関行列を基に広帯域信号の瞬時レベル変動特性を求める汎用性のある理論を構築したものであり、高い新規性と有効性がある。 「Demonstration of 10 Gbit/s-Based Time-Spreading and Wavelength-Hopping Optical-Code-Division-Multiplexing Using Fiber-Bragg-Grating En/Decoder」 (IEICE TRANSACTIONS on Communications Vol.E88-B No.10)
時間拡散・波長ホッピング光分割多重方式(TS-WH OCDMA)を対象として、最 大、データビット長の4倍である400psで拡散を行い、FBG符号等化器を用いることで追加の分散補償なしに高速伝送を行える手法を示し、これをもとに2x10Gb/sの速度で40km以上の伝送が可能であることを実証実験で確認して、40Gb/s伝送の可能性を示したことは高く評価できる。 |
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