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第22回「テレコムシステム技術学生賞」
「A Rate Adaptive Multicast Protocol for ProvidingMAC Layer Reliability in WLANs」 (IEICE Transactions on Communications, Vol.,E89-B, No.10, October 2006)
本論文は、親局からのRTS(Request to Send)信号レベルに応じて各端末のCTS(Clear to send)信号の長さを受信状態によって可変にし、親局のCTSの受信状態に応じて変調方式や符号方式を逐次的かつ適応的に可変する方法を提案したもので、マルチキャスト伝送方式のためのプロトコル開発に関する研究である。高いスループットでかつ高信頼伝送が可能であることを解析ならびにシュミュレーションによって示した。このことは実用性の高い成果であると評価できる。 「光パケットネットワークのための適応的フロー制御プロトコルの公平性の評価 (電子情報通信学会論文誌B Vol.J89-B, No.12, pp.-, Dec.2006.)
本論文は、ウインドウサイズに加えてパケット長を制御することで、定常的な廃棄発生環境下で高いスループットを達成し、電気ネットワークと光ネットワークの接合点で発生する様々な廃棄要因に適応的に動作するフロー制御プロトコルを提案したもので、プロトコル制御の多くのパラメータに地道な分析を積み重ねている。このことにより、複数の選択肢を網羅的に評価することで実現する解決方法を導き出したことは斬新なアイデアであると評価できる。 「複数文質問のタイプ同定」 (情報処理学会論文誌 第47巻 第6号 平成18年6月発行)
既存の質問応答システムは入力として1文よりなる質問のみ想定しているが、複数文入力にも対応できるシステム構築を目指し、複数文からなる質問入力から質問タイプを決める最も重要な1文を抽出して質問タイプの同定を行うこととして、質問タイプを同定する際に有力な情報となる名詞を特定するルールを提案し、実験データに対してこれら手法を適用して、特性を改善できることを示した点が高く評価できる。 「暗騒音と高調波ひずみに頑健なインパルス応答測定用信号:Warped-TSP」 (電子情報通信学会論文誌 A, Vol.J89-A, No.1, Jan. 2006)
線形時不変システムのインパルス応答を求めることは重要な課題であるが、音響機器や室内伝達特性のインパルス応答をそのまま求めることはインパルス関数の性質から難しい。ここではLin-TSP信号、Log-TSP信号を接続して両者の長所を併せ持つ新たな測定用信号Warped-TSPを提案して、その有効性をいくつかの実験を通して評価している点が高く評価される。 「Drum Sound Recognition for Polyphonic Audio Signals by Adaptation and Matching of Spectrogram Templates with Harmonic Structure Suppression」 (IEEE Transactions on Speech and Audio Processing Vol.15, No.1 (Jan. 2007))
本論文はドラム音スペクトログラムをテンプレートとしたテンプレート適応手法と長波構造抑制手法を考案して、様々な楽器音を含む音楽音響信号中からドラム音やシンバル音を個別に抽出する技術を実現したものである。提案手法は詳細かつ明確に記述されており完成度の高い研究成果と評価できる。 「Robust Talker Direction Estimation Based on Weighted CSP Analysis and Maximum Likelihood Estimation 」 (IEICE Transaction on Information and Systems, Vol.E89-D, No. 3, March, 2006)
マイクロホンアレーを用いた高品質音声受音において重要な話者方向推定の新たな手法を提案し、評価結果を通して提案法の有効性を評価したもので、音声の平均スペクトルに基づく重みを導入するとともに、雑音を空間的に抑圧することにより雑音に頑強な優れた方式としている。ハンズフリー音声入力技術に必要な重要要素技術として大きな貢献をした。 「Single-Carrier Transmission with Joint Tomlinson-Harashima Precoding and Frequency-Domain Equalization」 (The 3rd IEEE VTS Asia Pacific Wireless Communications Symposium (APWCS 2006),Daejoen, Korea, 24-25, Aug. 2006)
本論文は、単一搬送波無線伝送路におけるISI(符号間干渉)の抑圧方法の提案をしている。従来、こうした抑圧方法には周波数領域等化(FDE)が利用されるが、残留ISIが生じる。そこで、本論文では、FDEにトリムソン-原島前置等化(THP)を併用して、残留ISIを抑圧する新たな方法を生み出しており、高く評価できる。 「UbiREAL: Realistic Smartspace Simulator for Systematic Testing」 口頭発表(The 8th International Conference on Ubiquitous Computing (Ubicomp2006))
多数の情報通信機器を要求に合わせて適切に制御する応用を高信頼かつ低コストで開発するために、3次元仮想空間を用いたシミュレータを提案し、それによって、スマートスペースの設計支援、可視化、通信や物理量のシミュレーション、応用ソフトウエアの系統的なテストなど、多くの機能を備え実用的なものを実現した。研究室チームの合作であるが、新規性に富みチャレンジ性の高い優れた仕事である。 |
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