第23回「テレコム社会科学賞」受賞論文

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第23回「テレコム社会科学賞」

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入賞

「コミュニケーションネットワークと国際貿易」

(有斐閣 2007年6月刊)


菊 地   徹    神戸大学 大学院経済学研究科 准教授

本書は1980年代以降の「新しい貿易理論」の成果を明快に展望するとともに、筆者自身の貢献を加えた貿易論の著作としてまず高く評価されるものである。その貢献の中でもIT技術の進化にともなうコミュニケーションの役割について独創的な研究を展開している点でテレコム社会科学賞の対象にまさに相応しいものと考えられる。


「情報セキュリティの法律」

(商事法務 2007年7月刊)


岡 村  久 道   英知法律事務所 所長 弁護士

我が国の情報法に関する関連法制度を、情報セキュリティの機密性、完全性、可用性の三要素の視点から、横断的に組み直し、刑事法制、民事法制、個別分野の法制に亘って、包括的に論じたものである。セキュリティ技術と実定法解釈法理との関連づけという困難な作業を、高度かつ広汎な法学的素養を駆使して行ったことが評価される。

奨励賞

「国際電気通信市場における制度形成と変化
 〜腕木通信からインターネット・ガバナンスまで〜」

(慶應義塾大学出版会 2007年9月刊)


西 岡  洋 子  駒澤大学 グローバル・メディア・スタディーズ学部 准教授

電気以前から今日の最新電気通信に至るまでのテレコミュニケーションとそのための制度(特に国際電気通信連合)の変遷の歴史が詳述されている。さらに、国際電気通信制度の変化をもたらした原因やメカニズムについて、経済学や国際関係論の諸理論が駆使され、独自のアイディアも加えられた意欲的な議論と考察がなされている。


「情報通信法と情報の自由 
 〜インターネット上における情報流通を中心として〜」

(中央大学大学院法学研究科博士論文 2007年3月)


小 向  太 郎   株式会社 情報通信総合研究所 
法制度研究グループ部長 上席主任研究員

インターネットにおける情報流通に関する法的諸問題を広汎に捉え、ID情報利用を含む情報取扱者の責任、ISPなど媒介者の責任、通信の秘密、発信者情報などについて、英米の判例動向など、これまで我が国ではあまり紹介されてこなかった事例を含めて包括的に論じた労作である。