第24回「テレコム社会科学賞」受賞論文

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第24回  「テレコム社会科学賞」

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奨励賞

「現代アメリカのテレコミュニケーション政策過程〜ユニバーサル・サービス基金の改革〜」

(慶應義塾大学出版会 2008年6月)


清 原  聖 子   株式会社情報通信総合研究所 研究員
慶應義塾大学 法学部 非常勤講師

電気通信政策は伝統的に利益代表者や専門家達による「密室の相談」で決められてきた。しかし、インターネットの普及と重要性の増大に伴って、さまざまな市民団体や地方自治体も電気通信政策の決定過程に参入するようになった。「政策過程論」としてだけでなく、「アメリカ政治研究」という観点からも高く評価できる。


「人はなぜ形のないものを買うのか〜仮想世界のビジネスモデル〜」

(NTT出版株式会社 2008年10月)


野 島  美 保   成蹊大学 経済学部 准教授

人々の生活に既に深く入り込んでいるウェブサイト上のビジネスについて、これまで経済・経営学の視点から十分な分析のなされていなかった分野に意欲的に取り組んだ作品である。特に現在主流をなしている広告を原資とするビジネス・モデルでなく、課金を最終的に可能とするようなビジネス・モデルの可能性を追究している点で高く評価された。今後より一般的なプライシング・ルールのあり方の分析が期待される。


「情報通信と独占禁止法〜電気通信設備の接続をめぐる解釈論〜」

(信山社出版株式会社 2008年3月)


福 田  雅 樹   総務省 情報通信国際戦略局 国際政策課
国際広報官

独禁法の解釈について、外国の判例分析を含め多くの研究を行い、それを600頁を越える著作として、論理的な破綻を来すことなく纏めており、論理的文章を書く能力、持久力は一流であると評価する。ただし、重複を避け、不要な部分を整理する方が、読者に対しより説得的であろう。また、大陸法の法実証主義に近い解釈論を、電気通信回線の接続にかかる独禁法の運用に用いることの妥当性は再検討されたい。