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第24回「テレコム社会科学学生賞」「Web上でのクチコミの有効性」
消費者に対する「クチコミ宣伝」はこれまでも広告代理店などによって行われていたが、インターネットを利用した「クチコミ宣伝」が、消費者行動にどのようなメカニズムによってどのような効果を及ぼすかについての研究である。関連理論を広くカバーしており、調査設計、統計処理の技術も優れている。 「モバイルコンテンツサービスにおける顧客ロイヤルティ形成メカニズムの解明」
携帯電話向けコミック配信サービスに対する顧客のロイヤルティがどのように形成されるのかそのメカニズムを明らかにするために、いくつかの作業仮説を立てた上で定量的な調査を行うと同時に、コミック単行本との比較についても定性的な調査を行い、意味のある結果を得ていることが高く評価された。ロングテール理論の一層の精緻化、またコミック配信サービス以外の他のモバイルコンテンツサービスなどに関して今後の研究の発展が期待される。 「高度情報化社会における都道府県防災通信ネットワークの現状と課題への対応」
都道府県防災行政無線の回線構成、整備上の課題等について、調査に基づいて分析をし、代替ルートの確保、予算上の制約などの問題点を纏めている点で評価できる。市民生活の安全性確保を仕組みとして、(なおアナログ主流の)市町村防災無線との連携のあり方、全国瞬時警報システム(JALERT)の運用などについても、研究の射程を拡げられたい。 「救急医療におけるテレホントリアージ活用と有効性に関する研究」
通信の新しい社会的利用方法として救急医療という現代の社会の直面している喫緊の問題をとりあげていることは大きな意義がある。現場においてどのようなことがなされどこに問題があるのかが報告されているが、一方で電話相談というところにテレコム利用がとどまっている点については、今後の発展の方向性を含めてより具体的・建設的な提言が望まれる。 「青少年ネット規制法と表現の自由」
青少年ネット規制法について、有害情報の基準、子供の情報受領権・収集権、重大な公益の有無、手段の必要不可欠性等を子細に検討しており、表現の自由に関わる憲法解釈理論として一定水準以上に達していることは評価できる。しかし、ハーバーマスの市民的公共がネット上で実現しうるとする前提で問題の有効な解決策となるか、再検討し、なお研究されたい。 |