萬代 雅希 氏(静岡大学)
留学先:ブリティッシュコロンビア大学・カナダ
電気通信普及財団の 長期海外研究援助を受け、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学(The University of British Columbia: UBC)で研究活動を行っています。UBCはカナダ南西岸のバンクーバー市街からバスで30分ほどに位置する1908年創立の州立の総合大学です。学部生が4万人、大学院生8千人との統計を見ると大規模な大学ですが、キャンパスが緑豊かで広大なため、静かな環境で研究に取り組むことができます。

バンクーバーのダウンタウンは、北米ではマンハッタンに次ぐ人口密度とのことで、バスが非常に発達しており、車が無くても生活できます。一方で、市街地を離れるとすぐに大自然に触れることもでき、都市と自然とがうまく共生していると感じます。気候は、海流の関係でほとんど雪が降らないかわりに、11月から3月までのほぼ毎日雨で、肌寒い日が続きます。この時期はコーヒーがおいしく、スターバックスが街のいたる所にある理由がよくわかります。キャンパスや街を散策していると、留学生数2千人という数字以上にアジア系の人達が多いと感じます。やはり、カナダという移民国家で、アジアに近く、温暖なこの街は、多種多様な人種や文化が共存する場所なのだと実感します。
私はElectrical and Computer Engineering学科のVijay Bhargava教授の研究室にお世話になっています。同教授はまた、同学科の研究グループData Communications Groupにも属しており、7人の教員で通信技術の物理層からアプリケーション層まで幅広いレイヤをカバーする研究拠点を形成しています。グループの研究を支えているのは、インド、バングラデシュ、スリランカ、イラン、ネパール、中国、韓国などアジアを中心に世界中から集まってきた優秀な博士課程の学生です。実際に家族を持つ学生も多いのですが、教員は彼らを大人として扱います。学生は、自分で考え、自分の力で研究を進め、教員はそれをサポートします。多くの教員は学生と定期的にミーティングを行いますが、中にはミーティングを全く持たない教員もいます。その場合でも、学生は自主的に必要に応じて教員を捕まえて議論しています。また、学生同士でも研究室のホワイトボードの前でよく話し合っています。彼らは基礎がしっかりしていて、多少自分の研究分野から外れても議論ができる点に驚かされます。私もこのような環境で刺激を受けながら、多くを吸収するべく研究を進めていきたいと思います。
|