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表彰実績

電気通信普及財団賞テレコム社会科学賞

第29回(2013年度※受賞者の所属は当論文賞受賞時のものです。

奨励賞
「情報システムを成功に導く経営者の支援行動」

(書籍発刊:白桃書房,2013年7月)

栗山 敏
武蔵大学総合研究所 奨励研究員

■ 審査員コメント ■
情報システム構築を伴う経営改革を成功させるには経営者の支援やコミットメントが不可欠であるという点を本書は明確化している。著者は長年実務を経験し、そこでかかえてきた課題を経営学に持ち込むという手法をとっている。経営者と情報システムプロジェクト担当者との間で、情報システムに対する情報の共有や認識が最終意思決定に大きな影響を及ぼすが、本書はこの問題に正面から取り組み、綿密に調査した点は高く評価される。有効な支援行動を具体的に示し、実体験、ヒアリング結果も踏まえた論述は説得的である。しかしながら、著者自身が認識している今後の課題や、今回、事例研究がわずか10例のインタビュー調査であること、また得られた結論はあまり新鮮味がないといった問題はあるものの、奨励賞に値する著作である。

奨励賞
「電子行政における外字問題の解決に向けて 
 ―人間とコンピュータの関係から外字問題を考える―」

(論文発表:富士通総研FRI研究レポート,No.400,2013年2月)

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榎並 利博
(株)富士通総研 経済研究所 主席研究員

■ 審査員コメント ■
古今東西、いかなる社会においても言葉と文字の問題は最大の課題である。本論文は、現代日本社会における外字(コンピュータで扱うことができない文字)問題という古くて新しい課題に真正面から取り組み、漢字圏である中国や韓国との比較、限定された範囲とはいえ調査・実験やコスト計算の結果も踏まえた上で独自の解決策を提案している点が高く評価できる。その中で、外字問題を単に技術的な観点から論じるだけではなくて、法制度や省庁の縦割り、さらには国民意識にも言及している点が特に注目に値する。