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表彰実績

電気通信普及財団賞テレコムシステム技術賞

第27回(2011年度※受賞者の所属は当論文賞受賞時のものです。

入賞
「Fast Likelihood Search for Hidden Markov Models」

(論文発表:ACM Transactions on Knowledge Discovery from Data,Vol.3,2009年11月)

藤原 靖宏  日本電信電話株式会社 サイバースペース研究所 研究員
櫻井 保志  日本電信電話株式会社 コミュニケーション科学基礎研究所 主任研究員
喜連川 優  東京大学 生産技術研究所 教授

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■ 審査員コメント ■
隠れマルコフモデルは音声認識や自然言語処理など多くの分野で用いられているが、この研究は、与えられたデータに対し、尤度の高いモデルを高速に検索可能であると同時に探索漏れの無い優れた手法を提案したもので、データマイニング分野における先駆的な研究であり、今後マルチメディア、医用など広範な分野への応用が期待できる。


入賞
「Theoretical Analysis of Musical Noise in Generalized Spectral Subtraction Based on Higher Order Statistics」

(論文発表:IEEE Transactions on Audio,Speech,and Language Processing, Vol.19,No.6,2011年8月)

井上 貴之  奈良先端科学技術大学院大学 博士前期課程 2年
猿渡 洋   奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 准教授
高橋 祐   奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 博士後期課程 3年
鹿野 清宏  奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授
近藤 多伸  ヤマハ株式会社 研究開発センター プログラムマネージャー

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■ 審査員コメント ■
雑音が重畳した音声から雑音成分を削減する処理としてスペクトル減算法が多く利用されているが、この処理に伴ってミュージカルノイズと呼ばれる聴覚的に不快な人工雑音が新たに生じる問題があった。本論文はこのミュージカルノイズ発生量を高次統計量を用いて定量的に解析する手法を提案するとともに、得られた解析結果に基づいてその発生量が少ないスペクトル減算法の調整パラメータ選択指針を与え、またシミュレーション実験により理論と実験値が整合していることを実証しており、その研究成果は高く評価できるものである。

入賞
「Uplink Contention-based CSI Feedback
with Prioritized Layers for a Multi-Carrier System」

(論文発表:IEEE Transactions on Wireless Communications,Vol.10,2011年12月)

金子めぐみ  京都大学大学院 情報学研究科 助教
林  和則  京都大学大学院 情報学研究科 准教授
Petar Popovski
Department of Electronic Systems, Aalborg University,Denmark 准教授
四方 博之  関西大学 システム理工学部 准教授
酒井 英昭  京都大学大学院 情報学研究科 教授

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■ 審査員コメント ■
直交周波数分割多元接続(OFDMA)ダウンリンクにおける無線リソースの割当てにとって、通信路情報(CSI)のユーザから基地局へのフィードバックは必須である。本論文は、CSIをランダムアクセス(RA)チャネルで伝送することを提案しており、RAによるCSIの効率的伝送に加えて、CSIとアクセス条件を連動させるアイデアは興味深い。代表的なスケジューリング法であるMax CSI(システムスループットの最大化)とPFS(ユーザ間の公平性を重視)に対するフィードバックプロトコルを設計し、スループットを理論解析している点も高く評価できる。

入賞
「Map Estimation Using GPS-equipped Mobile Wireless Nodes」

(論文発表:Elsevier,Pervasive and Mobile Computing,Vol.6,2010年12月)

南本 真一  大阪大学大学院 情報科学研究科 博士前期課程 2年
藤井 彩恵  大阪大学大学院 情報科学研究科 博士後期課程 2年
山口 弘純  大阪大学大学院 情報科学研究科 准教授
東野 輝夫  大阪大学大学院 情報科学研究科 教授

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■ 審査員コメント ■
大規模事故等の発生の際の救援チームに必要となる、災害現場の電子地図を自動生成する手法を提案した論文である。GPSや無線通信機器を備えたモバイル端末を用いて、取得した各種の情報を積み重ね、通路と建造物の位置および形状を決定することにより、短時間で高精度の電子地図の自動生成を可能とするシステムを考案しており、フィールド実験においてもその性能を確認している点は高く評価できる。

入賞
「Performance evaluation of iterative LDPC-coded MIMO OFDM system with time interleaving」

(論文発表:IEICE Transactions on Fundamentals,Vol.E93-A,No.12,2010年12月)

光山 和彦  日本放送協会 放送技術研究所 放送ネットワーク研究部 職員
神原 浩平  日本放送協会 静岡放送局 技術部 職員
中川 孝之  日本放送協会 放送技術研究所 放送ネットワーク研究部 専任研究員
池田 哲臣  日本放送協会 放送技術研究所 放送ネットワーク研究部 主任研究員
大槻 知明  慶應義塾大学 理工学部 情報工学科 教授

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■ 審査員コメント ■
深いフェードに対する克服技術として時間インタリーブは有効である。本論文では、LDPC符号化MIMO-OFDM伝送における受信側の機能であるMMSE-SICの前段で時間ディインタリーブを完了する方式を考案し、メモリ容量の低減と遅延時間の短縮を達成する実用的な構成を提案している点は評価できる。提案方式の特性を、実測で取得した伝搬路データをもとに評価するなど、実用を目指した姿勢も見受けられる。

奨励賞
「多視点ハイビジョン映像生成システムの開発」

(論文発表:映像情報メディア学会誌 Vol.64,No.4,2010年4月)

冨山 仁博  日本放送協会 放送技術研究所
岩舘 祐一  日本放送協会 放送技術研究所 テレビ方式研究部 主任研究員

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■ 審査員コメント ■
スポーツ中継番組において、ある瞬間の被写体の動きを様々な視点から見た映像として生成可能なシステムを開発して、このシステムが中継前のセッティングが容易であること、競技中の選手の動きに合わせた汎用的な多視点画像が生成出来ること、競技の進行に合わせてタイミング良く短時間の遅れで映像の編集・送出が可能であること等を示しており、その実用性は高く評価できる。

奨励賞
「協力スペクトルセンシングを用いた
コグニティブ無線システムの開発と屋外伝送実験」

(論文発表:電子情報通信学会論文誌B Vol.J93-B No.7,2010年7月)

村田 英一  京都大学大学院 情報学研究科 准教授
大野 卓人  京都大学大学院 情報学研究科 修士課程
山本 高至  京都大学大学院 情報学研究科 助教
吉田 進   京都大学大学院 情報学研究科 教授

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■ 審査員コメント ■
コグニティブ無線システムでは優先度の高い無線通信の通信状況を監視しながらそれに影響を与えないように低優先度の無線通信を行う必要がある。本論文では複数の無線局間において高優先度無線通信の通信状況をセンシングする協力スペクトルセンシング手法を提案し、それを実装して実験的にその有効性を確認しており、高く評価できる研究である。