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表彰実績

電気通信普及財団賞テレコムシステム技術賞

第32回(2016年度※受賞者の所属は当論文賞受賞時のものです。

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入賞
「Uncertainty of Out-of-Band Distortion Measurement With a Spectrum Analyzer」

(発表論文:IEEE,IEEE Transactions on Broadcasting,2015年9月)

棚橋  誠   (株)東芝 研究開発センター ワイヤレスシステムラボラトリー 研究主務
山口 恵一   (株)東芝 研究開発センター ワイヤレスシステムラボラトリー 研究主幹

■ 審査員コメント ■
本論文は、帯域外歪の測定値がスペクトルアナライザの設定に依存することを明らかにし、再現性のある測定をするための指針を与えている。測定のような自明と考える作業でも注意深く設計しないといけないことを気づかせてくれ、地味ではあるが通信規格の鼎を支えてくれたという意味で、テレコムシステム技術賞にふさわしい論文である。

入賞
「Multi-staged Network Restoration from Massive Failures considering Transition Risks」

(発表論文:IEEE,2014 IEEE International Conference on Communications(ICC),2014年6月)

鎌村 星平   日本電信電話(株) NTTネットワークサービスシステム研究所 研究主任
島崎 大作   日本電信電話(株) NTTネットワークサービスシステム研究所 主任研究員
植松 芳彦   日本電信電話(株) NTTネットワークサービスシステム研究所 主任研究員
源田 浩一   日本大学 工学部 情報工学科 教授
笹山 浩二   国立情報学研究所 研究戦略室 特任教授

■ 審査員コメント ■
本論文は、災害時における通信網の疎通の迅速な復旧と二次障害の抑制を線形計画法の枠内で定式化し、先行論文と比較して優位な技術を提案している。計算量削減のために提案したヒューリスティックな解法の有効性も示されており、実運用への期待を込めて、テレコムシステム技術賞にふさわしいと評価する。

入賞
「Optical Vehicle-to-Vehicle Communication System Using LED Transmitter and Camera Receiver」

(発表論文:IEEE,IEEE Photonics Journal,2014年8月)

髙井  勇   (株)豊田中央研究所 システム・エレクトロニクス1部 研究員
原田 知育   (株)豊田中央研究所 システム・エレクトロニクス2部 主任研究員
安藤 道則   (株)豊田中央研究所 システム・エレクトロニクス1部 主任研究員
安富 啓太  静岡大学 電子工学研究所 助教
香川 景一郎 静岡大学 電子工学研究所 准教授
川人 祥二  静岡大学 電子工学研究所 教授

■ 審査員コメント ■
移動する車間での車車間通信システムは、つながる車実現のための重要技術である。本論文では、LEDおよびイメージセンサーを用いて、高速光無線車車間通信システムの開発を行っている。従来のイメージセンサーでは一画素あたり数100kb/s程度の受信能力であったが、ここでは新たな光通信イメージセンサーを開発して10Mb/s画素以上の伝送速度を実現するとともに、実車両間での伝送実験も行っており、テレコムシステム技術賞にふさわしい論文である。

奨励賞
「An Automatic Broadcast System for a Weather Report Radio Program」

(発表論文:IEEE,IEEE Transactions on Broadcasting,2013年9月)

世木 寛之  成蹊大学 理工学部 情報科学科 准教授
田高 礼子  日本放送協会 放送技術研究所 ヒューマンインターフェース研究部 研究員
清山 信正  日本放送協会 放送技術研究所 ヒューマンインターフェース研究部 上級研究員
都木  徹  一般財団法人NHKエンジニアリングシステム 先端開発研究部 部長
植松 裕子  セコム(株) IS研究所 ビジョンインテリジェンスディビジョン
ビジョン・プロセッシンググループ 研究員
斎藤 英雄  慶應義塾大学 理工学部 情報工学科 教授
小沢 愼治  慶應義塾大学 名誉教授

■ 審査員コメント ■
本論文では、NHKのラジオ放送「気象通報」において、その放送内容の自動読み上げを行う音声合成システムの提案・開発を行っている。合成対象テキストが変数・分岐・省略を用いたテンプレートで記述できる場合に、テンプレートから録音文セットを生成する手法を提案して、試作システムにより音声品質、安定性を確認している。本システムは実際のNHKのラジオ放送で使用されており、高く評価できる。

奨励賞
「Experimental Evaluation of Implant UWB-IR Transmission with Living Animal for Body Area Networks」

(発表論文:IEEE,IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques,2014年1月)

安在 大祐  名古屋工業大学 大学院工学研究科 電気・機械工学専攻 助教
勝  健太  三菱電機(株) 自動車機器開発センター 開発企画部
Raul Chavez-Santiago  オスロ大学病院 研究員
Qiong Wang  ドレスデン工科大学 研究員
Dirk Plettemeier   ドレスデン工科大学 教授
王  建青  名古屋工業大学 大学院工学研究科 電気・機械工学専攻 教授
Ilangko Balasingham  オスロ大学病院 教授

■ 審査員コメント ■
本論文は、動物実験によりインプラント型UWB-IR方式の有効性を示したものである。今後医療機関と共同した臨床試験等、実用化にはまだなすべきことは多いと考えられるが、電気通信の新領域を拓く成果であり、高く評価できる。

奨励賞
「多周波ステップCPCレーダの提案と原理検証実験」

(発表論文:一般社団法人電気学会,電気学会論文誌C,2015年3月)

渡辺 優人  電気通信大学 大学院情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 特任助教
秋田  学  電気通信大学 大学院情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 助教
稲葉 敬之  電気通信大学 大学院情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 教授

■ 審査員コメント ■
本論文では、送信周波数帯域と比較して狭帯域受信機帯域幅で、高距離分解能と遠距離性を両立する多周波ステップCPC(Complementary Phase Code)レーダを提案し、シミュレーションと実験により、位相補正処理などの信号処理によって距離サイドローブ特性やS/Nが改善されることを検証している。車載レーダなどITS分野を筆頭に、高性能で小型かつ安価なレーダの登場が期待されており、提案原理に基づくレーダが有望である点を踏まえ、早期の実用化が望まれる。

奨励賞
「QoS-Aware Cyclic Sleep Control With Proportional-Derivative Controllers for Energy-Efficient PON Systems」

(発表論文:IEEE/OSA,Journal of Optical Communications and Networking,2014年11月)

間根山 佳知 東京ガス(株) 電力事業計画部 電力取引グループ
久保 亮吾  慶應義塾大学 理工学部 電子工学科 専任講師

■ 審査員コメント ■
本研究論文は、今後ネットワークで最大の問題となるエネルギーの支配部分であるONU(ユーザー側装置)のスリープ周期決定に高度な制御理論を応用・工夫をし、遅延時間というQOSを保証しながら省電力に成功した画期的な論文である。さらに、現状の標準化スペックとも一致しており極めて実用上価値の高い論文でもある。また、2名の著者は若手であり、極めて質の高い研究を行っており、今後の益々の発展と活躍を期待した。