第34回(2018年度)

※受賞者の所属は当論文賞受賞時のものです。

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 入賞

「ランキングのメディア論─検索エンジン・ランキングの歴史社会的構成─」
 

(未発表:修士学位論文)

宇田川 敦史  東京大学 大学院学際情報学府 博士後期課程1年

審査員コメント

本論文は、プラットフォームのランキング機能に注目して、その新たなメディアとして社会的役割を見出していくというきわめて野心的な研究である。特にランキングについて、広い意味でのランク付け(順序付け)の歴史的経緯から現代の検索ンジンの技術的な発展とその社会的な影響までを丹念に考察している点が高く評価できる。研究の今後の発展方向として、SNSやスマートフォンによるWeb2.0以降の議論に期待したい。

佳作

「Impact of Mobile Money Adoption on Maternal Health Seeking Behavior: Evidence from Rural Uganda」

(未発表の論文)

江上 弘幸   政策研究大学院大学 政策研究科 博士後期課程2年

審査員コメント

途上国では妊産婦死亡率の高さが問題となっており、ウガンダもその一つである。妊産婦検診の実態を詳細に調査した点は評価できる。そのうえで、ODAとNGOを活用して妊産婦検診の受診率向上に向けた政策が必要であるとし、その一つの手段としてモバイル・マネーの導入を提唱している点も注目に値する。ポテンシャルの高い研究ではあるが、統計分析における説明変数や推計結果について、より丁寧な説明を加えるなど改善すべき点もみられる。

佳作

「雇用型テレワーク組織におけるリーダーシップの特徴と分析」
 

(未発表:修士学位論文)

安藤 寛之   トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社 ソフトウェアマネージャ
北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 先端科学技術専攻
博士後期課程1年 

審査員コメント

本論文は先行研究を十分にレビューした後、テレワークを実践している企業についてケーススタディを行ったうえで、テレワークでの組織リーダーシップについて論じており、論文としての完成度が高く評価できる。今後は、5G、クラウドコンピューティングなどの情報通信の高度化の中で、テレワークがどう変容を遂げていくかについて研究を発展させる必要がある。